冬ソナに始まった韓国ドラマブームは、約20年たった今、さらに加熱しているように思う。このテンコーも実はハマっている。理由は『面白い』の一言。ネットフリックスのホーム画面がほとんど韓国ものになってしまったのには参るが、今のところ途中で止めたシリーズは無いので、当たりのみ、ハズレなしの現状だ。
では、今まで観た中で特にお勧めする作品を紹介したい。
ヴィンチェンツォ(2021年)1シーズン20話
ソン・ジュンギ演じる主人公のヴィンチェンツォ・カサノは、幼い頃にイタリアの犯罪組織のトップの養子となり、マフィアの中で成長する。法の裏をかいて隠密に事を処理する完璧な弁護士であり、切れる頭で数々の修羅場をくぐり抜けてきた。やられたらやり返す復讐主義者でもあり、必ず相手を打ちのめす。内紛や裏切りにより韓国に逃れたヴィンチェンツォは、ある古いビルの地下に隠してある15トンもの金を取り出そうとするが、なかなか上手くいかない。そして、冷酷な韓国財閥という新たな敵と対峙することになってしまう…。
一見、カッコつけてるいやーなドラマに思われたが、いざ蓋を開けてみるとコメディーの要素がたっぷり、ヴィンチェンツォは最後までクールだが、周りの配役が面白く、さらにストーリーも面白く引き込まれる。一気見間違いなし。
愛の不時着(2019年)1シーズン16話
パラグライダー中に事故に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)。彼女は、北朝鮮の将校であるリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)に助けられる。不法入国になってしまうユン・セリの正体を隠して、誰にも知られないうちに韓国に帰そうとする、ジョンヒョクと彼の部下達だが、時間と共に大きな問題へと発展していくことになってしまう。
北朝鮮での生活が本当にいまだにこの様なのかは分からないが、周りの北朝鮮人役の人たちがとても個性があって面白い。このドラマでも主役のジョンヒョクは一貫してクール。近いようで遠い両国で育った二人が、思わぬ形で恋に落ちてしまうが、禁断の恋である。南北コリア版ロミオとジュリエット的ラブストーリーだ。この作品は、韓国テレビ史上3番目に高い視聴率を記録したらしい。
アルハンブラ宮殿の思い出(2018年)1シーズン16話
こちらもヒョンビンが主演を務める。怖いもの知らずの投資会社社長ユ・ジヌは、出張でスペインのバルセロナに滞在中、あるゲーム・プログラマーから電話を受け取る。桁外れの技術で作られたAR(拡張現実)ゲームの話を打診され、約束した場所、グラナダの古びた安いホステルに向かう。そこを経営していたのがパク・シネ演じるプログラマーの姉のチョン・ヒジュ。実際に自分もARゲームを試しているうちに、とんでもない奇妙な事件に巻き込まれていく。
脚本の発想は素晴らしい。拡張現実ゲームもいつかここまで来るのかもしれない、と思ってしまう。そして人間が作るものは100%完璧にはできない。決定的な不具合により、ゲームに参加中の人が実際に死んでしまったり、ゲームの中で蘇ったり、ディバイスであるコンタクトレンズ無しでもログインしてしまったりしてしまう。(すいませんネタバレ)それゆえに話は複雑に危険になって行く。所々にボタンの掛け違い的な部分もあるが、脚本家も人間ということで、軽く受け流して観ることをお勧めしたい。諸説ある様ですが、私にはとても面白く、シーズン2を思わせる終わり方にも満足。(多分無いみたいだけど。。。)
シーシュポス:The Myth(2021年)1シーズン16話
ある飛行機事故をきっかけに、天才工学者であるハン・テスル(チョ・スンウ)の身に降りかかるさまざまな事件や謎が、徐々に解き明かされていく。核戦争によって荒廃した未来と現代を行き来しながらスリリングな展開を見せるストーリーはそれだけでも魅力満載だが、CGや特殊効果を駆使した演出や派手なアクションシーンなど、単純にエンターテインメントとしても目を離せない。
テスルは未来からきたカン・ソヘ(パク・シネ)と出会い、彼女は「あなたを守れば、戦争を防げる」と言い、悲惨な未来についてに伝える。そして、2人のスリリングで危険な旅程が描かれていく。
タイトルはギリシャ神話からの名前。神々を欺き、大きな岩を山頂に運ぶという永遠に終わらない罰を受けた「シーシュポスの神話」がモチーフとなっている。そう、神話的に壮大な時間軸のなかで繰り広げられる一大SFドラマなのだ。
スペース・スウィーパーズ(映画、2021年)
2092年、地球は荒廃し人間がほとんど住めなくなってきており、宇宙にはゴミが散乱している。宇宙開発企業UTSは宇宙空間に人類のための新しい楽園居住地を建設するが、選ばれた一部の人間しか住むことが出来ない。
宇宙船「勝利号」は、チャン船長(キム・テリ)や操縦士のテホ(ソン・ジュンギ)を中心に、宇宙に散乱する金目のゴミの掃除に励む日々を送っていたが、借金が増える一方の貧乏船だ。ある日、テホが業務中に一人の少女を発見する。その少女は行方不明の子ども型ヒューマノイド「ドロシー」に酷似しており、水素爆弾を内蔵した大量破壊兵器だという。金欠に喘ぐ勝利号の乗組員たちは、ドロシーを使って大金を得ようと危険な取引に乗り出すが…。
韓国映画もハリウッドに対抗できると証明した作品。とてもハイクオリティな映像をベースに展開される、実に迫力のある宇宙戦争の映画だ。テンポが良く、ちょっと端折りすぎ感のある場面もあったが、最初から最後まで楽しめた。ヴィンチェンツォのソン・ジュンギが主演のキム・テホを演じるが、同じ人?と疑ってしまうほど、役作りが素晴らしい。お勧めの映画。
マクドナルドが、K-POPグループ「BTS」とのコラボ商品を世界各国で売り出し、あまりの反響に社会問題にまでなった国もあるなど、泣く子も黙る韓国芸能界。ご紹介したいドラマはまだあるが、今日はこの辺で終わりにして、またの機会に。。。
最後に、韓国ドラマを観て思ったことがいくつかあるので並べてみよう。
- ドラマに必ずと言って良いほど出てくる韓国料理。フライドチキンは特に多い気がする。お腹がすくじゃないか。
- みんな飲んでるスティック・コーヒー。今度買ってみようかなぁ〜
- 男優はなぜ赤っぽい口紅を塗る?なんでマッシュルーム・ヘアカットが多い?
- 恋愛が発展してもキスだけ。これは観ていても周りの家族の目が気にならないのでよろしい。
- すごいお家に住んでるお金持ちが必ず出てくる気がする。
- 主演、助演を問わず様々なドラマで俳優が重複している。俳優不足なのかなぁ?