トランプ政権で国務長官 (Secretary of State)を努めたポンペオ氏が、『多文化主義』について「アメリカの本来の姿ではない」と批判した。

『多文化主義』とは何か? 

文字を見てなんとなくお分かりいただけると思うが、多文化、つまり違う文化が共存することを良しとする考え方だ。『同化主義』はその逆。一つの国は一つの文化に同化することを推奨するものだ。

つまりポンペオ氏の言いたいことは、
・国民は英語を話し
・白人文化に倣い
・クリスチャンであるべき、ということだ。
なんとも時代遅れな主張である。

私ごとだが、12歳離れた娘が二人いる。私は二人とも日本語で育てた。学校に入れば英語は自然に覚えるのは分かっていたし、アメリカにいれば日本語教育は日本人の親の仕事だ。だから幼稚園に入る時、二人とも日本語とカタコトの英語しか話せなかった。

長女が小学校の頃、教師との面談で「家でも会話は英語で話す」ように言われた。その頃の長女の英語能力は全く問題がなかったのにだ。先生の話は無視したが、学校で私が娘に日本語で話すことを、娘も嫌がっていると思うことが何度か有った。かといって私が日本語訛りの英語を人前ですると、それも嫌がってるように思た。私より年配の知り合いの話によると、昔はもっと酷かったらしい。日本語を子供に教えることなんて「もってのほか」だったらしい。

それが二人目の時は全く違った。先生たちは娘が日本語を話すことを「素晴らしい」と褒めてくれた。次女も英語が話せるようになって、バイリンガルであることが自慢だった(今も)。友達の前でも私とは日本語で話し、友達の中には日本語に興味を持つ子もいた。

つまり、長女は『同化主義』、次女は『多文化主義』の中で育ったということだ。サザンニュースの読者は、日本人か日本語を話す人たち、つまり『主義』とは行かないまでも『多文化』が日常の人たち、または好んでいる人たちだ。ぜひそのことを誇りに思っていただきたい。

トランプ氏のキャッチフレーズ「Make America Great Again」は要するに『多文化主義』を批判し、アメリカを昔の『同化主義』に戻すことを意味している。バイデン大統領、ハリス副大統領が就任して、この新しい政権では、『多文化』こそがアメリカらしさであると信じられている。期待したい。

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