今際(いまわ)の国のアリス
Netflix オリジナルシリーズ

Netflixが、2010年~15年に「週刊少年サンデーS」と、15~16年に「週刊少年サンデー」に連載された麻生羽呂のコミック「今際の国のアリス」(いまわのくにのありす)を、オリジナルドラマ化し、2020年12月10日に全世界同時配信を開始した。

この実写版では人生に夢を見出せず曖昧に生きてきたアリスを山崎賢人が、どんな苦境でも「生きる意味」を探し続けるウサギを土屋太鳳が演じる。監督は「いぬやしき」や「キングダム」の佐藤信介。

すごく展開が早い。シーズン1は8話で毎話50分くらい。時間が許すなら、絶対に一気に観ること間違いなし。容赦なく視聴者の予想を裏切る展開を見せてくれるからだ。

高校3年生のアリスは、優秀な弟と比較され続け鬱々とした日々を送っていたが、家出をして親友と渋谷をブラついていた。そして、逃げ込んだ公衆トイレにいる時、突然停電する。トイレから出ると、もうそこは無人化した空っぽの街だった。そして、そこは様々な「げぇむ」に参加して、クリアしなければ生き残ることができない「今際の国」となっていた。

渋谷や新宿など、東京の中心部が舞台になっていて、どうやって撮影したんだろうと思えるところも多々。渋谷のスクランブル交差点のシーンは、普段24時間絶対人がいるので、追い払って撮影するのは無理。実はこれ、栃木県足利市に組まれた巨大セット。この渋谷のスクランブル交差点を再現したセットは、映画『サイレント・トーキョー』など、他の作品でも使われていて、東京が舞台の映画やドラマ・シリーズには欠かせない撮影セットとなっている。

本作の見どころの1つはまず「げぇむ」だが、頭脳戦、身体能力勝負、心理戦のものなど様々。チームワークを乱されたり、仲間を犠牲に生き延びることになったり、また「げぇむ」以外の時間も気を休められない精神状態に追い込んでいく。アリス役の山崎賢人の演技はなかなかのものだ。また、「げぇむ」の内容や人の死に方が「え〜っ?」となるムゴさだが、アリスが難題を解決していく姿は爽快でもある。

Netflixで見れる日本の作品はアニメがほとんどで、映画やドラマ好きには物足りなかったが、この「今際の国のアリス」の配信で喜んでいる人も多いことだろう。まだ見ていない方は是非!

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